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#230 【読書】長谷部恭男『憲法とは何か』

 海外旅行中の移動時間など暇な時間にチビチビ読み進めていたのがこの本なのだが、新書と高を括っていたのがよくなかった。著者は何せ長谷部先生、結構骨太で難しい内容であった。旅行の暇な時間に読むことは強くオススメしない(笑)


 本書で貫かれている1本のテーマは「(狭義の)立憲主義」だといってよいだろう。多様な人々が存在し、各々が大事にしている価値観・世界観が相違しているにも関わらず、それでも社会生活を送っていくための枠組として立憲主義は誕生したと述べられている。各章のテーマもこの理念に則って語られているようにも思う。
 しかし各章ごとの主題は一見バラバラだ。というか一度読んだだけでは実際バラバラなのである。権力分立の話もすれば、憲法の変化を語るし、国境の存在意義について述べたりもする。アマゾンのレビューにもあったように長谷部先生の諸論文を新書向けに簡単な記述にして再構成したものとする見方も十分できそうである。簡単に記述になっているにせよオリジナルが論文なわけだから、やはり簡単に理解しようなどと考えた方が愚かであったという他ない。外国の政治哲学者などの文献からの引用も多く、やはり抽象度が高い。およそ憲法を理論的に語るとなるとそれもやむを得ないのだが、一般読者が果たして付いてこれるかどうかは微妙である。(法学部で軽くは学んだの小生ですらよくわからない部分が少なくないのだから。)これは再読の必要大ありである。

 とは言えこの本が出版された2006年は、憲法改正の国民投票法が成立するなど、憲法を巡る政治的環境に大きな変化があったと言える。そういった状況下で長谷部先生が憲法学者の1人として「一言もの申す!」とこの本を世に出されたという文脈から考えれば、いくつかの章のテーマはそういった状況に合わせたものだと理解できる。憲法改正に慎重であるべきだとか、首長公選制は本当に必要かなど、先生の考えが示されている点はいい。

 とは言えやはり素人には無理がある内容であることは前述の通りである。これまたアマゾンのレビューに書いてあったが、同じ著者の『憲法と平和を問いなおす』の方がいいのかもしれない。私はまだ読んだことがないが、売れに売れたという噂を耳にしたことがあるからだ。



[2012/4/29(Sun)]
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